「面接の前に、一緒にピックルボールをやりませんか?」
そんな採用方法を始めた会社が登場しました。
Z世代向けの企画・マーケティングなどを手掛ける「僕と私と株式会社」が、2026年9月から「ピックルボール採用」を開始。
採用面談の前に、代表やメンバーと一緒にピックルボールを楽しみながら交流し、その後、会社や仕事に興味を持った人が正式な面談へ進むという流れです。
競技経験は必要ありません。
もちろん、ピックルボールの上手さや運動能力、試合の勝敗などが採用評価になるわけでもありません。
あくまで「一緒に遊びながら、お互いを知る」という採用方法です。
面接だけでは分からないこと
履歴書や面接では、これまでの経歴やスキルを知ることはできます。
でも、一緒に仕事をするとなると、それだけでは分からないこともありますよね。
どんな話し方をする人なのか。
どんな距離感で人と接するのか。
会社の雰囲気は自分に合っているのか。
逆に、会社側も「この人と一緒に仕事をしたらどうなるんだろう?」という部分を知りたい。
そこで登場するのがピックルボール。
初めてパドルを握る人にルールを教えたり、ラリーを続けたり、点が入れば自然と笑ったり。
面接室で向かい合って話すよりも、少し肩の力が抜けた状態でコミュニケーションが生まれる可能性があります。
ピックルボールが「垣根を壊す道具」になる
ここが今回のニュースで個人的に面白いと思ったところです。
ピックルボールって、初対面の人同士でも、かなり早い段階でコミュニケーションが発生します。
目を見てアイコンタクトをする。
声を掛ける。
「ここ狙いますよ」とか「ナイス!」なんて声が出る。
そして、パドルとボールを使って一緒にプレイする。
もちろんスポーツなので、身体的な距離感も普段の面接より近くなります。
つまり、ピックルボールそのものが、初対面の人との「垣根」を少しずつ壊していく道具になるわけです。
それを採用活動の入口に使う。
なるほどなぁ、と思いました。
時代が動くとき、人は何を思うのだろう
最近、時代が動くスピードが、とんでもなく速くなっている気がします。
昔の話をすると、サムライの時代が終わり、近代化へ進んでいった日本。
そのリアルタイムに生きていた人たちは、ちょんまげを切るとき、どんな気持ちだったんだろう。
「いやいや、今までずっとこうだったじゃん」
「新しい時代って言われてもなぁ」
そんな人も、きっといたんじゃないでしょうか。
でも、時代が変われば、結局は変化に対応していかなければならない。
「いやだなぁ」と思っていても、できたほうが無難。
乗っていけたほうが、結果的に仕事になり、家族を守る収入にもなる。
今回の「ピックルボール採用」も、そんな時代の移り変わりの一つなのかもしれません。
「面接はこういうもの」という固定された形から、少しずつ違う入口が生まれている。
その入口として、ピックルボールが使われ始めた。
そう考えると、単なる変わった採用方法というより、時代の変化を感じるニュースです。
「花見」「サウナ」から「ピックルボール」へ
実は、この会社が変わった採用方法を始めたのは今回が初めてではありません。
これまでにも、サウナを通じて応募者と交流する「サウナ採用」や、お花見を楽しみながら会社のカルチャーを知ってもらう「お花見採用」などを行ってきたそうです。(おそらく今も続行中)
今回そこにピックルボールが加わりました。
「会社と出会う方法は、一つじゃなくていい」
そんな考え方が、この採用方法には表れているように感じます。
面接室で話すのが得意な人もいれば、何かを一緒にやったほうが自然に話せる人もいる。
だったら、会社との出会い方そのものを増やしてしまえばいい。
なかなか面白い発想です。
そして、この会社は「個人で働く」という形
もう一つ気になったのが、僕と私と株式会社の働き方です。
同社はギルド型組織で、ジョブ型の業務委託契約を前提としています。
つまり、一般的な「会社に社員として就職する」という形とは少し違う。
個人が持っているスキルを会社側が買う。
言ってみれば、個人事業主として自分のスキルを提供するスタイルです。
もちろん、実際の報酬や条件は契約内容によるので一概には言えません。
ただ、「会社に雇われる」という昔ながらの働き方だけではなく、「自分のスキルを事業として提供する」という働き方が広がっていることも、今回のニュースと合わせて考えると興味深いところです。
個人的には、この会社がちょっと気になる
今回のニュースを見て、正直、この会社が気になりました(笑)。
社長やメンバーと交流できる。
しかも入口が普通の面接だけではない。
花見、サウナ、朝活など、いろいろな角度から会社と出会える。
そして今回はピックルボール。
さらに、ピックルボール初心者でもOK。
「じゃあ、とりあえず一緒にやってみようか」
という発想で、新しい採用方法を実際に採用して検証している。
僕が今回面白いと思ったのは、ここです。
新しいことを考えるだけなら、誰でもできます。
でも、それを実際の採用方法としてやってみる。
やってみて、応募者や会社にとってどうだったのかを検証する。
この行動力は、個人的にかなり興味があります。
ピックルボールが広がるということは、単純にコートや競技人口が増えるだけではないのかもしれません。
遊び。
交流。
健康。
イベント。
そして、今回のような「採用」。
競技の外側に、新しい使われ方がどんどん生まれてくる。
そう考えると、ピックルボールって、まだまだ面白いところに入り口があるスポーツなのかもしれません。
「面接の前にピックルボール」。
数年後には、これが珍しくなくなっている可能性もあるのかもしれませんね。
まあ、その頃には僕も「昔はピックルボール採用なんて珍しかったんだよ」なんて言っているのかもしれません(笑)。

